校長室より

2020年12月の記事一覧

2学期の終業にあたり

2学期が終わりました。例年より早く始まり、天皇誕生日が変わったため例年よりも少し長めの2学期でした。活動制限が続く中でしたが、運動会の代替をはじめとする、縮小された活動であっても、生徒は主体性を持って取り組んで来ました。マイナスの発言ばかりしたり、下をむいていたりしていたら「がんばろう!」と励まそうと思っていましたが、全くその必要はありませんでした。それどころか、自分たちでどんどん企画し、実施していく姿には我々が励まされる思いでした。今年流行った鬼滅の刃の中で『心を燃やせ 歯を喰いしばって前を向け。君が足を止めてうずくまっても、時の流れは止まってくれない。共に寄り添って悲しんではくれない。』という一節がありますが、まさに今年はくじけそうになっては立ち上がるということの連続であったような気がします。今年は特別かもしれませんが、その特別な中で、生徒が現実と向き合い、それを糧にして成長していることは何よりの喜びですし、そんな生徒を誇りに思います。

コロナの大波の中にあって、学校が閉ざされることなく、子どもたちに学習の場を提供し続けられたことは、ご家庭でのたゆまぬ努力の成果であると私は思います。2学期が無事終了するにあたり、保護者の方々のご理解とご協力に対し心より感謝いたします。

 

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面接練習から

3年生全員の集団面接練習が終わり、12月に入り個人面接の練習をしています。集団面接では、一問一答の練習しかできませんでしたが、個人面接では、生徒の答えに対して少し突っ込んだ質問を意識的にしています。その中で見えてきたことは、多くの生徒が中学生として物事にしっかり向かい合い、考えて学校生活を送っていると言うことです。中学校生活で頑張ったことは何ですか、と聞くと「部活」と答える生徒が多いのですが、どんな場面からどんなこと学んだかを聞いても、ほとんどの生徒が具体的な場面を例示し、「自分が諦めた時点で試合終了になる。最後まで諦めない気持ちが大切」「全力で頑張ればたとえ目標が達成できなくても、次の目標へとつながる。」「自分一人ではできないことでも、みんなの力や思いがあれば、できることがたくさんある」中には「夏の大会はできずに終わると思ったが、多くの方々の努力で最後のステージを準備していただき感謝している。自分も大人になって人に役に立てるような努力をしたい。」などと話をしてくれる生徒もいます。直接話をしてみないと気づけないことですが、生徒は体験を通し、周囲の人の声を心で受け止めたり、自分なりにいろいろ考えを巡らせたりしてしてきたのだと思うと、その成長に胸が熱くなりました。 

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朝礼より

本校は、11月30日~11日まで人権旬間を実施しています。その一環として朝礼で人権に関わる話をしました。

生徒は、小学生の頃から人権について学習し、考えてきていますので、人権を大切に生活していくにはどうしたらよいかについては、理解をしているところです。そこで、今回は、「人に迷惑をかけてはいけない」という切り込みで話をしました。

「人に迷惑をかけてはいけない」これはあたりまえのことです。しかし、深く考えてみると、このことを忠実に守っていこうとすると、困ったときに助けを求められず、孤立(一人ぼっち)してしまうことにならないでしょうか?人はみな、意識せずとも人に迷惑をかけて大きくなりました。そして、日々の生活もいろいろな人に迷惑をかけ、支えられながら生きています。「人に迷惑をかけてはいけない」と考えるのではなく、「人に迷惑をかけなければ生きられない」と考えたほうがよいのではないかと思うのです。人権を大切にすると言うことは「迷惑をかけたり、かけられたり、助けたり、助けられたりして支え合う」ことでもあると思うのです。

人に迷惑をかけて生きているのだから、その分、私も人の力になる、そんな生き方をしていきたいと思っています。(概要)

 

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